事例・コラム
そのお別れは突然訪れました。「父が体調を崩して入院していたが、先ほど病院にて亡くなった。」との訃報をご長男から受けた私はお父様をお迎えに病院へ急行しました。
病院で奥様、ご長男、ご次男と面会をさせていただき「先日、家族で食事会をした時はあんなに元気だったのに…」と突然の訃報でご家族も驚きと不安を隠せないご様子の中、ご葬儀は必要なものが全て含まれているプランにて執り行いたいとのご用命を受け、その後ご家族が見守られる中お父様をご安置施設へ搬送させていただきました。
翌日、ご実家にて奥様、ご長男と詳細に関してのお打ち合わせさせていただくことになりました。お母様は気丈に振る舞われていましたが、とても寂しい気持ちでいっぱいのご様子でした。ご家族が神道だったために神式での通夜祭・葬場祭を実施することに。選択されたプランには必要なものはすべて含まれていたために、プランの内容を一つ一つ丁寧にご説明させていただき、奥様もご長男も安心されたご様子でした。
ご遺影用のお写真は、「この写真が良いな。これで大丈夫かな?」と数枚の中からご長男がお父様が数名と写られている一枚のお写真をお選びいただきお預かりすることに。加工を施し、ご遺影のご確認をさせていただいた際に「こんなにきれいになるのか!」とご長男も大変満足されたご様子でした。 ご葬儀当日は、コロナ禍でもあるためにご家族のみの参列でしたが立派なお供物や華やかな祭壇が、ご家族にとって寂しさを忘れさせる演出となりました。
いよいよ最後のお別れであるご出棺の前に、お母さまが棺のなかのお父様に向かって「ありがとうね、ありがとうね、今まで私のお料理を美味しいって食べてくれて、本当にありがとうね」と何度も声掛けをしているシーンに、私も含めてご遺族の皆さまもグッと胸が熱くなりました。 式も恙無く終了した際に、ご遺族から「お疲れ様でした。ありがとうございました。」とのお声がけをいただき皆様とても安心されたご様子でした。
後日、五十日祭をセルリアンタワー東急ホテルにて催してしただき、お父様が天国へ旅立つ日に相応しいとても良く晴れた一日となりました。場所がセルリアンタワーの39階だったため、見晴らしも良く参加されたご遺族や参列された皆さまにも寂しい雰囲気はなく、皆さまが故人を心から偲び、時折り笑顔も見られご遺族が前へ進む大きな一歩を踏み出すお手伝いができました。